食品安全マネジメント規格「JFS規格」とは
JFS規格は、一般財団法人食品安全マネジメント協会が開発・運営する食品の安全管理の取り組みを認証する規格で、2016年に公開されました。JFS規格では食品を取り扱う事業者に対する要求事項が定められています。この要求事項に沿った安全管理がなされているかどうか第三者機関が審査(監査)を行うことで、食品を取り扱う事業者において、安全な食品を製造し、そして消費者へ届けるためのマネジメントシステムが構築・運用されていることを確かめることができます。事業者の規模に関係なく取り組みやすく、誰もが国際標準の食品安全マネジメントを目指せるJFS規格は、事業者の安全管理レベルの向上に役立つほか、フードチェーン全体における食の安全のつながりを確かなものにするという役割を担っています。
JFS規格の範囲
JFS規格は産業セクターごとに異なる規格が用意されています。
● 食品加工・食品製造・食品添加物や化学品製造事業者を対象とする、JFS-A規格、JFS-B規格、JFS-B Plus規格、JFS-C規格
● フードサービス事業者(外食・中食/そうざい・給食施設等)を対象とする、JFS規格(フードサービス)、JFS規格(フードサービス・マルチサイト)
JFS規格(フードサービス/フードサービス・マルチサイト)概要説明リーフレット(2024年2月追加)
JFS規格(フードサービス/フードサービス・マルチサイト)リーフレット
各産業のセクター分類はこちらから参照頂けます。
JFS規格の文書体系
JFS規格では、すべての規格において次の3つの文書が用意されております。各規格の基準文書である「組織に対する要求事項」、「プログラム文書」、およびJFS規格の解説書となる「ガイドライン」は規格・文書ページで公開中です。規格・文書
JFS規格認証(適合証明)の仕組み
GFSI承認規格であるJFS-C規格は、認証機関が食品事業者の審査および認証を行うことができます。認証機関は、JFSMが契約する認定機関による認定を受ける必要があります。その他のJFS規格(JFS-B Plus規格、JFS-B規格、JFS-A規格、JFS規格(フードサービス)、JFS規格(フードサービス・マルチサイト))は、プログラムオーナーであるJFSMが審査・登録を行った監査会社が食品事業者の監査を行い、適合証明を発行します。認定機関、認証機関、監査会社の一覧はリンク先からご参照ください。認定機関/認証機関/監査会社一覧
JFS規格を構成する3要素
JFS規格は、食品安全マネジメント(FSM)、ハザード制御(HACCP)、適正製造規範(GMP)の3要素で構成された食品安全マネジメント認証・適合証明です。これらの3つの要素は独立して機能するのではなく、それぞれが相互的に影響を及ぼしております。 食品安全マネジメントシステム(FSM)● 以下のGMPとHACCPを有効に実行するための管理の仕組み● 安全方針の設定、手順書作成、文書管理方法の設定など● トップマネジメントの責任、フードディフェンスや食品偽装への対応 ハザード制御(HACCP)● 生物学的危害、化学的危害、物理的危害の可能性を分析(HA)● 危害防止のための重要な工程管理ポイントを決定(CCP)● 重要な工程管理ポイントにおける管理条件を設定 適正製造規範(GMP)● 食品安全管理において基本的となる一般衛生管理● HACCPを実施するための前提条件プログラムの中心となる基準● 従業員衛生、環境、施設、装置、検査、メンテナンス、教育など
JFS規格の種類
食品製造事業者を対象としたJFS規格には、JFS-C規格、JFS-B Plus規格、JFS-B規格、JFS-A規格があり、各規格で求められている要求事項において要求内容や項目数の違いがあります。ビジネスの規模を問わず、幅広い事業者にとって取り組みやすく、段階的に食品安全管理レベルを向上させることができます。
外食・中食・給食施設・ケータリングなど、飲食を提供するフードサービス事業者を対象としたJFS規格(フードサービス)および、多店舗展開を行うフードサービス事業者を対象としたJFS規格(フードサービス・マルチサイト)の概要はこちらをご覧ください。
次のページも是非ご覧ください
●JFS-BからJFS-Cのステップアップ/JFS規格取得への道
JFS-B規格を取得した事業者が国際規格のJFS-C規格へとステップアップするために対応が必要となる差分解説のほか、初めてJFS規格取得を目指す事業者へJFS規格取得までの流れを解説いたします。
●JFS規格取得事業者の声(インタビュー動画および記事)
JFS規格を実際に取得された事業者へのインタビューを公開中です。JFS規格取得に向けた取り組みの様子や取得後の効果についてお話し頂いております。